※「今月の言葉」は、山門と通用門脇の各掲示板に毎月初めに掲示します。
(山門脇の「言葉」は、真宗教団連合発行の「法語カレンダー」より)
※恥ずかしながら、住職が揮毫した「言葉」を掲示しています。
「金剛心は菩提心 この心すなわち他力なり」
(親鸞聖人『高僧和讃』天親讃より)
和讃全文
信心[しんじん]すなはち一心[いっしん]なり
一心すなはち金剛心[こんごうしん]
金剛心は菩提心[ぼだいしん]
この心[しん]すなはち他力なり
現代語訳
真実の信心は、すなわち一心である。一心は、決して壊れることのない心すなわち金剛心である。金剛心は、さとりを求める心すなわち菩提心である。この心が、そのまま阿弥陀仏のはたらきすなわち他力である。
※一心・・・本願を信じて、二心(疑心)のないこと。本願は阿弥陀仏の衆生救済のための根本となる願い
※金剛心・・・阿弥陀仏の本願を信ずる心。他力回向の信心は、阿弥陀仏からいただく信心なので、何ものにも破壊されず、堅固不動であるから金剛に例える。
※菩提心・・・さとりの智慧を得ようとする心
「ほんものとにせものは
見えないところの あり方でわかる」 (東井義雄師)
ほんものは、自分が信じ目指すことを追い求める中で行きつくものだと思えます。にせものは、自分に気持ちよく、他人によく見られたいと外見を取り繕う中ででき上がっていくように思います。そして、自分が目指すものがほんものかどうかがなかなかわからないのが現実です。飾る自分の服を1枚1枚脱いでいきたいものです。自分に都合の悪い評価を大切にするよう心掛けたいと思います。
<8月は盆・・・浄土真宗のお盆>
真宗門信徒は、「お念仏を称える人を極楽浄土へ迎えよう」と常にはたらいてくださる阿弥陀様を深く信じ、み教えを依りどころとしてお念仏申しながら日々暮らします。そして、この世の縁が尽きた時にお浄土に仏様として生まれ、その後は阿弥陀様と同じ仏様のはたらきをさせていただくのです。
お浄土に生まれたご先祖も、仏様として常に私のもとに至ってお浄土へ導いてくださいます。そうすると、お盆の間だけご先祖が帰ってくるということにはなりません。盆にはあらためて、阿弥陀さまやご先祖のおはたらきに感謝してお念仏申しましょう。