今月の言葉(2019年5月)
※「今月の言葉」は、山門(A)と通用門(B)の各掲示板に毎月初めに掲示します。
(山門脇の「言葉」は、真宗教団連合発行の「法語カレンダー」より)
※恥ずかしながら、住職が揮毫した「言葉」を掲示しています。
※2019年1月より、A3用紙に仏教に関する内容を簡単にまとめ、「A3仏教」と名付 けて上記掲示板に掲示することにしました。若干手を加える場合がありますが、ここにも掲げることにします。
今月の言葉(A)
「十方の如来は衆生を一子のごとくに憐念す」
(親鸞聖人作『浄土和讃』より)
現代語訳(引用和讃全文)
超日月光この身には
念仏三昧をしへしむ
十方の如来は衆生を
一子のごとく憐念す
超日月光仏がわたしに、他力の念仏をお教えになった。すべての世界の仏がたは、あらゆるものをひとり子のようにお哀れみになる。
※超日月光仏・・・阿弥陀仏の別名。
※この身・・・ここでは勢至菩薩を指す。
※浄土和讃・・・親鸞聖人が著わされた『三帖和讃』のひとつで、他に『高僧和讃』と『正像末和讃』がある。聖人が晩年、ご法義を和語でわかりやすく表された。
今月の言葉(B)
「風はみえないけれど
風のすがたはなびく草の上に見える」
(真宗学・文学博士 大江淳誠師)
風薫る5月、さわやかな風が新緑を揺らし、肌を撫でます。今月は「風」に関する言葉です。「風は何色?」なんていう歌詞の歌があったような気がするのですが、今は思い出せません。
どうしても私たちは目に見えるものを信用し、それらを中心に物事を考え、判断することが多いようです。
と同時に、目に見えていてもそれを直視せず、自分の思い込みや好みで判断することもよくあることです。
いずれにしても、自分の思いに縛られず冷静に物事を見たり判断することが、私たちは苦手なようです。
「風は・・・」の言葉は、物事の本体(主体)が見えなくとも、その働き(用き)があり、この風のように私たちには見えないけれど、計り知れないほど 多くのはたらきの中で私たちは暮らしている、生かされていると気づかされます。
そして、同じように阿弥陀様のおはたらきも私の目には見えませんが、常に私たちを救おうとはたらいてくださっています。
※大江淳誠・・・浄土真宗本願寺内の真宗学研究施設である宗学院の初期研究者で文博(真宗学)。浄土真宗本願寺派においては勧学(宗派内の学階の最高位)についた。親鸞聖人の主著である『教行信証』に関する著書が多い。
※教行信証・・・親鸞聖人の主著。「本典ほんでん」ともいう。日頃お勤めして親しんでいる「正信念仏偈」はこの著書の中の偈文。
《 ご法事の服装 》 …「A3仏教」2019.5

この頃、「ご法事にはどんな服装がいいですか?」とよく尋ねられます。実際は黒の礼服(喪服?)にすべきですか、ということのようです。以前は、お葬式や通夜の服装については時々尋ねられましたが、ご法事についてはあまり尋ねられた記憶がありません。
一周忌(あるいは三回忌)までなら悲しみの気持ちから黒(喪服)もいいでしょうが、私どもの宗派では七回忌以降は“赤いろうそく”を用いますからもう、黒は止めて平服にしませんか。結婚式でも礼服は黒だからという方は、ネクタイを白にしませんか。いつまでも悲しみ中心ではなく、仏法に遇う喜びを表現したいです。お浄土に往生されて仏様になられた故人も、それを望んでおられるのでは?
真宗門徒は服の色よりも、❝門徒式章❞【右写真】の着用を心がけたいです。
なお、喪服は、喪に服する立場の人が着るのが本来ですから、それ以外の方が着用されるのは間違いです。
※「今月の言葉」は、山門(A)と通用門(B)の各掲示板に毎月初めに掲示します。
(山門脇の「言葉」は、真宗教団連合発行の「法語カレンダー」より)
※恥ずかしながら、住職が揮毫した「言葉」を掲示しています。
※2019年1月より、A3用紙に仏教に関する内容を簡単にまとめ、「A3仏教」と名付 けて上記掲示板に掲示することにしました。若干手を加える場合がありますが、ここにも掲げることにします。
今月の言葉(A)
「十方の如来は衆生を一子のごとくに憐念す」
(親鸞聖人作『浄土和讃』より)
超日月光この身には
念仏三昧をしへしむ
十方の如来は衆生を
一子のごとく憐念す
超日月光仏がわたしに、他力の念仏をお教えになった。すべての世界の仏がたは、あらゆるものをひとり子のようにお哀れみになる。
※超日月光仏・・・阿弥陀仏の別名。
※この身・・・ここでは勢至菩薩を指す。
※浄土和讃・・・親鸞聖人が著わされた『三帖和讃』のひとつで、他に『高僧和讃』と『正像末和讃』がある。聖人が晩年、ご法義を和語でわかりやすく表された。
今月の言葉(B)
「風はみえないけれど
風のすがたはなびく草の上に見える」
(真宗学・文学博士 大江淳誠師)
どうしても私たちは目に見えるものを信用し、それらを中心に物事を考え、判断することが多いようです。
と同時に、目に見えていてもそれを直視せず、自分の思い込みや好みで判断することもよくあることです。
いずれにしても、自分の思いに縛られず冷静に物事を見たり判断することが、私たちは苦手なようです。
「風は・・・」の言葉は、物事の本体(主体)が見えなくとも、その働き(用き)があり、この風のように私たちには見えないけれど、計り知れないほど 多くのはたらきの中で私たちは暮らしている、生かされていると気づかされます。
そして、同じように阿弥陀様のおはたらきも私の目には見えませんが、常に私たちを救おうとはたらいてくださっています。
※大江淳誠・・・浄土真宗本願寺内の真宗学研究施設である宗学院の初期研究者で文博(真宗学)。浄土真宗本願寺派においては勧学(宗派内の学階の最高位)についた。親鸞聖人の主著である『教行信証』に関する著書が多い。
※教行信証・・・親鸞聖人の主著。「本典ほんでん」ともいう。日頃お勤めして親しんでいる「正信念仏偈」はこの著書の中の偈文。
《 ご法事の服装 》 …「A3仏教」2019.5

一周忌(あるいは三回忌)までなら悲しみの気持ちから黒(喪服)もいいでしょうが、私どもの宗派では七回忌以降は“赤いろうそく”を用いますからもう、黒は止めて平服にしませんか。結婚式でも礼服は黒だからという方は、ネクタイを白にしませんか。いつまでも悲しみ中心ではなく、仏法に遇う喜びを表現したいです。お浄土に往生されて仏様になられた故人も、それを望んでおられるのでは?
真宗門徒は服の色よりも、❝門徒式章❞【右写真】の着用を心がけたいです。
なお、喪服は、喪に服する立場の人が着るのが本来ですから、それ以外の方が着用されるのは間違いです。