今月の言葉(202210

※「今月の言葉」は、山門(A)と通用門(B)の各掲示板に毎月初めに掲示します。   (山門脇の「言葉」は、真宗教団連合発行の「法語カレンダー」より)         ※恥ずかしながら、住職の揮毫でご紹介しています。                 ※当寺をご紹介する画像を添えています。宗圓寺をより身近に感じていただければうれしいです。

今月の言葉(A) 

「悲しみあるがゆえに

 よろこびあり

 煩悩あるがゆえに

 菩提[ぼだい]あり」 (伊東慧明師)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      





※菩提・・・梵語ボーディの音訳。迷いを離れたさとりの智慧のこと。
※伊東慧明[いとう・えみょう]・・・三重県松阪市に生まれる(1930~2012)、大谷大大学院卒業(真宗学)、浄土真宗僧侶、仏教学者、著書「阿弥陀経に聞く」(教育新潮社)等


今月の言葉(B)

現世祈りやもの忌[いみ]せまい
  弥陀の光の中じゃもの   (物種吉兵衛                   

※物種吉兵衛ものだね・きちべえ]・・・大阪府堺の農家の生まれ(1803-1880)、鈴木大拙・柳宗悦らに真理体得の自在人と称賛された明治初期のお念仏をよろこぶ妙好人。 
                    

[今月の画像]  当寺山門
 
戦前は当時にも立派な山門があったのですが、空襲でほぼすべての建造物を失いましたのでこの門を「山門」としています。従来、「矢来門」「格子門」とも呼んでました。
戦前は隣の丸小肉店東、広小路に面し、入って右手に本来の山門があり、もちろんその奥に焼失した本堂がありました。
戦後現在地に移転しましたが、戦前の唯一の建造物であり、天保年間(1830~1839)の建築です。
昭和54年(1969)に修復工事をして今に至り、この度損傷部分の補修とともに再塗装しました。
なお、門左手(歩道から見て)の蘇鉄は戦前と同じ場所に存在する唯一のものです。

再塗装した現在の山門


上の門の内側 
傷んだ支柱下部を根継ぎして銅板を巻いた

根継ぎした直後の様子

昭和54年の修復工事で、鬼瓦に家紋(三階菱)が入った

昭和54年の修復以前の様子

同左

同上(内側より)

昭和54年修復時の様子(内側)

戦前から同じ位置にある蘇鉄
(現本堂の南東端、広小路に面している)